39.有終の美【ONE PIECE FILM RED感想】

「有終の美」
物事をやりとおし、最後をりっぱにしあげること。結果がりっぱであること。「―を飾る」

 

好きな声優さん(池田秀一、以下イケシュウ。シャアとか比古清十郎とか、赤井秀一とか諸星大とかライの声優さんって言えばわかる?)(ちょっと同一人物3人出てきてたけど)がONE PIECEの映画に出てるって聞いたから行ってみたら国民的アニメの夏休み映画とは思えないメリーバッドエンド展開に心が折れた。

まんまとイケシュウホイホイされて下調べを全くしていかなかった私が悪い。ONE PIECE全然わからないけど、ま!シャンクス(イケシュウ)かっこいい!強い!ってことくらいわかってればいけるっしょ!で行った私が悪い。ハッピーエンド過激派を自称しながら手抜かりがあった。いやまさかONE PIECEでヒロインが最後に死ぬ(※死んだとは言っていない)とは思わないじゃないですか。ハピエンだと思うじゃないですか。ジャンプですよジャンプ。勇気・友情・勝利じゃないですか。

(全世界人口の7割を巻き込んだ集団催眠心中テロを起こす)勇気! (幼馴染みが義理の父親に憧れて海賊になってたから海賊やめなよっていう)友情!! (私が消え去っても歌は響き続けるので結果的に)勝利!!!

こうですか?こうなんですか?
わかりません……辛いです……。

2回目見に行ったときに、上映が始まるまでの間に入場特典の巻4/4をパラパラめくってて『ファンアンケート わたしにとってウタは○○だ』ってページがあって『1位 救世主』って書いてあって、膝から崩れ落ちたくなった。
確かに世界は海賊(と海軍も?)のせいで荒れてそう。そんな中で素晴らしい楽曲で夢の世界に連れて行ってくれるウタは、本当に救世主だったんだろうね。

でもさでもさ、みんなたぶん明確にウタに助けて欲しい!今の現状を変えて欲しい!とは思ってなかったと思うんです。
ウタウタの実の能力やトットムジカの過去からゴードンはウタを表舞台には出さず、事実上の引きこもりだったウタが自分の役割を見出してしまったわけだけど、ひとりの女の子の肩に世界の救済を背負わせるのってあまりに酷では。

結局世界はウタを喪ってしまった。

民衆は新曲を聴くことができなくなったし、シャンクスは護るためについた嘘が世界を巻き込んでここまで拗れてしまったし、ルフィは悲壮な『海賊王におれはなる!』でラストを迎えるって、もうバッドエンド中のバッドエンド。

なのにラスト、エンディングの風のゆくえでウタの歌をみんなが聴いていて、ウタの歌が愛されているシーンが流れている。本当に美しいラストシーンからエンディングの流れだった。

ウタは一足先に新時代へ行ったと、私は信じたい。

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